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こんにちは。出口正子です。
私は、私自身を自由にしてくれる声を求めて、歌い続けています。「ベルカント」という発声を学ぶためにイタリアに渡り、約 30 年間を過ごしたイタリアでの研鑽と経験は、私にかけがえのない声の命を与えてくれました。今、私は、その声の命をどこまで生き生きと輝かせることができるか、という自分への挑戦とも言えるテーマに取り組んでいます。眼で見ることも、手で触れることもできない体の中の感覚と向き合い、「私の声」を求めて暗闇の中を歩いていると、時折、ふと、それを感じる瞬間があります。「私の中の私」が、音を立てて 動くような感覚。そんな感覚に出会えた時、つくづく歌に出会えて良かった! と、喜びと幸せでいっぱいになります。目指すのは、「歌っているのに、歌っていることを忘れる」境地。それが、私にとっての、究極のベルカントのユートピアです。その境地には、まだたどり着けてはいませんが、みな様に、私の歌う喜びを、少しでも感じていただけたら幸せです。そして、音楽の素晴らしさを、多くの方と分かち合い、今日よりも明日が、花44.jpg少しでも幸せで豊かな心に満たされることを切に願っています。


出口正子

TOPICS

2017.9.30 
公演情報ページ更新
「イタリアオペラ 名曲コンサート」チラシ掲載
2016.11.28   RCHIVEページ更新
いけばな龍生派創流130周年記念式典及び祝賀会追記
2016.10.1    
公演情報ページ更新
社会福祉法人朋光会慰霊祭 「Requiem」チラシ掲載
2016.4.4    
公演情報ページ更新
南條年章オペラ研究室 「研究発表コンサート」チラシ掲載
2015.10.27
「〜心の声、時の窓」更新
2015.8.19
「〜心の声、時の窓」更新
2015.8.16
「オペラ彩第32回定期公演オペラ『ランメルモールのルチア』 新着チラシ掲載」
2015.7.21   
「オペラ彩第32回定期公演オペラ『ランメルモールのルチア』
2015.3.06   
ARCHIVEページ更新
「オペラ彩第31回定期公演オペラ『椿姫』」追記


NEWS

2015.7.15
オペラ彩第32回定期公演 オペラ「ランメルモールのルチア」公演スケジュール速報が届きました。
2014.9.10
「ピノキオコンサート 〜大人と子どものための音・学・会〜」に出演が決まりました
2014.7.24
オペラ彩第31回定期公演 オペラ「椿姫」公演スケジュール速報が届きました。


公演情報

2017.9.30
「イタリアオペラ 名曲コンサート」
2016.10.1
社会福祉法人朋光会慰霊祭 「Requiem」
2016.4.4
南條年章オペラ研究室 「研究発表コンサート」
2015.12.6
オペラ彩第32回定期公演オペラ「ランメルモールのルチア」
2014.11.23
オペラ彩第31回定期公演オペラ「椿姫」
2014.10.26
Concerto Luna Piena 〜佐藤宏の作品を集めて〜
2014.1014〜15
ピノキオコンサート 〜大人と子どものための音・学・会〜


… 過去の公演

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『続けること』

 私が『ランメルモールのルチア』を最後に歌ったのは、およそ10年程前の2004年、夏のことだった。
 同じ年の早春、父が急逝し、その5日後に母が病に倒れた。病床の母の姿を見た時、「もう歌は辞めて、母の為に尽くそう」と心に決めた。
 それから一ヶ月が経過した頃のある日、後遺症により言葉を失った母が、一度だけ、「うた、やめないで」と言ったことがあった。「プップッ」と何度も息を吐いて、やっとのことで発せられた一言だった。
 母のこの一言に背中を押されるようにして、その年の『ルチア』の舞台に立った。

 発語はおろか、身動きすることもままならない母の存在が、この10余年の間、歌い続ける私の大きな支えとなってくれた。
 週3日、母の傍らで過ごし、あとの3日は自宅にこもり、「母の許まで届け!」と、夢中で発声練習をする日々・・・。

 「ひとつのことに、納得するまで取り組みなさい」
 これは亡き父の教えだった。
 だから私は、納得できるまで勉強を続けなければいけないと思っている。

IMG_20150715_0005.jpg作:出口龍光(龍生派)※画像をクリックすると拡大します。

 大都会の『混沌』という渦の中に立ちすくみ、ふと、自分の『軸』 が揺らぎそうになった時、何とも言えない寂寥感と孤独におそわれることがある。
 それでも、あの水平線の彼方にきっと横たわっているに違いない、未だ見ぬ『神秘』に導かれるようにして『歌』と向き合う時、私は再び立ち上がることができるのである。

 「真実は皮膜の間(かん)にある」
 近松門左衛門のこの言葉に、103歳の現役美術家、篠田桃紅さんのご著書を通じて、初めて接した。
 「真実というものは、究極は、伝えうるものではない。」 
「真実は想像のなかにある。だから人は、真実を探し続けているのかもしれません。」
(篠田桃紅著「一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い」より)

 私は『真実』を探し続けたいと思う。


 今夏、『椿姫』などのオペラで何度も共演し、また友人でもあった、テノール歌手の永澤三郎さんが天国に旅立った。
 愚直なまでに純粋無垢な彼の魂を、ずっと心に刻んでおきたいと思う。


※ 掲載の画像は、2点とも私の母の生花作品です。本文執筆中に、その存在のイメージがとても尊く感じられ、私を応援してくれているように感じたので、掲載いたしました。よろしければ、ご覧下さい。

IMG_20150715_00010001.jpg「大王松」作:出口龍光(龍生派)※画像をクリックすると拡大します。

2015年10月27日

「終止線」(ゴール)

top05.jpg「ゴール」。人は誰しも、「ゴール」という目標を背負って生きている存在なのではないだろうか。人生を音楽に例えたとすると、そこには、きっと様々な楽章があり、その最終楽章の楽譜の終止線がゴール、ということになるのだろう。そして、その楽譜には、音符も、音楽記号も、何も描かれてはいない。「時間」という五線譜があるだけである。私は、その五線譜に、日々音符を描き、そのリアリティー(実感)を声で確かめながら、まだ見ぬ終止線のありかを、不確かな音律の彼方に探し求めている自分を、ふと感じる時がある。これは、そんな感覚を、強く感じた時のエピソードである。

 私は、母の病気平癒祈願のため、3年前から、年に1度の伊勢神宮詣でをしているのだが、2013年、式年遷宮の年の4月、初めて参拝した時のことである。
伊勢神宮の鳥居に到着する前から、すでに「空気」は変わっていた。鳥居をくぐり、深閑とする杉木立の参道を歩いていると、急に、「俗世にいる自分」を感じ、神聖な時の中に引き込まれていくような感覚とともに、「雑念」が少しずつ離れていくのを感じた。
その後、伊勢に来たら必ず行こうと思っていた場所、二見浦に行き、海辺を散策した。「夫婦岩」にかかる縄は、「結界」の縄(聖なる世界と俗世との境界)であるということも、その時に初めて知った。
ちょうど、引き潮が満ち潮に変わる頃で、その満ちゆく「潮景色」の素敵さと波音の余韻に、いつまでも浸っていたい気持ちに駆られた。000086060028.jpg人気のない浜辺で久しぶりに見る海。かすかに引かれた水平線の向こうは見えない未知の世界、という事実に想像が及ぶと、それまでの穏やで明媚な景色が一転、恐ろしさになって迫ってきた。そして、あの水平線には、永遠にたどり着けないのである。
到達点(ゴール)の見えないものと向き合うことは、これほど恐ろしいことなのだ、ということに気付かされ、ハッとした瞬間だった。私にとっての「ゴール」とは何だろう?それはどこにあるのだろうか?ゆっくりと、黄金色に輝きはじめた海原の彼方を見つめながら、その答えを探した。

「あの時」から、約2年と少しの月日が過ぎた。その答えは、今でもはっきりとはわからない。私は、私にとっての「終止線」(ゴール)を探して、今日もまた、「歌」に向かうのである。叶うことならば、その終止線の先まで、宇宙に消えゆく光のように、生きた響きを届けたい、と、願うばかりである。

2015年8月19日

「神居古潭の思い出」

この夏、北海道の神居古潭を訪れた。夢殿観音でバスを降り、神居古潭まで歩いた。
バスがトンネルを抜けると、それまで広大でのどかに見えた山並みの風景が一変、深く色濃い緑をたたえ、どこか張りつめたようにさえ見える山々の佇まいが、眼前一杯に広がった。そこが、神居古潭だった。
isikari02.jpg 夢殿観音に手を合わせてから、石狩川を望む吊り橋の方へ歩き始めた。
すると突然、真っ白な蝶がおよそ10匹ずつの群れをなして、ダンスでもするかのように、羽を忙しくパタパタと動かして飛び回る光景に出くわした。しかも、その蝶の「群舞」は、1つ2つ…5つ6つ…9つ10…と、いくつものグループをつくりながら、あたかも私を道案内するかのように続いた。一度にこんなに多くの蝶を見たのは、生まれて初めてだった。
 都会に暮らしながら、万が一にも一匹の蝶とすれ違うようなことがあれば、その日一日はハッピーな日となる。いつの頃からか、そんなことをずっと信じてきた私にとって、この目の前の光景は、まるで「奇跡」を見ているようだった。
 「今私は、天使に出逢っているのだ!」
そんな確信にも似た逸る思いで、心がいっぱいになった。

 ふと我に返り、遥か向こうの方に目をやると、周囲の山々を抱擁するかのようにそびえ立つ大雪山が、「私は、ただここに居るだけだよ」と語りかけている。遥か向こうの、またその向こうまで、悠々と広がっていく山並みは、私が憧れる「自由な魂」の姿そのものだ。isikari01.jpg
それを渇望せずにはいられなくなった。

あるがままに…

そんなインスピレーションを、「神居古潭」は私にくれた。

2014年9月17日

満開の桜の向こうの青空のために

000274620005.jpg先日、NHK Eテレ「こころの時代」で、内科医の小笠原望先生が、「命の仕舞い」というテーマでお話しになりました。「医療もまた感性である。自然を敬い、夕焼けに涙する、そんな感性のやわらかさが医師にも求められる。それが本当の豊かさである。」 「ひとりひとりの力の重さは計り知れない。そのひとりひとりと丁寧に向き合える医者になりたい。」と話しておられました。
母の介護を通じて、これまで様々な医師との出会いのあった私にとり、とても胸打たれるお話でした。
4月26日(土)、私は、「チャリティーコンサート」(会場:三郷市文化会館)に出演いたします。(詳細はコチラ)このコンサートは、私がかつて国立音大で副科のピアノを 4 年間師事しておりました恩師の塩澤美智子先生とのデュオコンサートで、「放射能から子どもたちを守ろう」というスローガンの下、開催されます。 (塩澤先生の弟さんである、医師の大場敏明先生もまた、ひとりひとりの患者さんの心に寄り添い、さらにより良い医療を目指して活動を続けられています。)

医療と音楽、分野は違いますが、音楽もまた、人の心を支える大きな力を持っています。音楽を通じて人の心に寄り添っていきたい、という私の思いは、益々強くなっています。ひとりの演奏者として、子どもたちが、一 点の曇りもないどこまでも澄み渡る青空の下で、「思い切り遊ぶことのできる未来」が訪れるように、その願いをこめて歌いたい... 満開の桜の向こうに広がる青空を見て、その思いを新たにしています。

2014年4月4日

出口正子公式ホームページの「幕」(エンターページ)が完成しました!

enter001.jpgこの記事を読んでいただいているみな様は、すでに「幕」を開けて入っていただいているみな様ですね! お立ち寄りいただき、ありがとうございます(^-^) エンターページで、何かお気付きになったことはありますか? そう、CLICK! にマウスオンすると、文字の影が五線譜に映り、音が鳴るんです。ただそれだけでは、とりたてて話題にするほど特別なことではありませんが、実は、深~い意味と、制作秘話があるんです。そのエピソードについて、お話しします。 あ、その前に、お使いのブラウザによっては、音が出ない場合もあるようなので、お聞きになれなかった方は、 コチラのリンクでご試聴ください。
この音は、ピアノの短い 1 和音アルペジオですが、その中に、私の声楽人生ととてもご縁の深い「ある音」が 隠れています。そして、エンターページの画像には、その音が音符として写っています。音、楽譜、花(fiore) と影... 私の内面が投影されたデザインになっていて、「CLICK!」で「出口正子」の心に触れていただくとサイトの幕が開く、という、実は、とてもストーリー性のあるデザインになっています。
本サイト「MESSAGE」ページに掲載の<出口正子・青柳明ジョイントコンサート「母に贈る歌」>の折、石川真昭(IRISM)さんの楽曲「花華~<春>~」を初演させていただきましたが、その楽曲の中でも、ひときわ美しい 8 小節の前奏の中に、「時を超えて、思い出の楽譜に再会!」の記事(下記)でお話した、あの E♭を 偶然にも発見しました。その音が隠されている 1 和音アルペジオを私が自ら弾き、さらに、私が好きな fiore (花)にちなんだ画像を音と重ね合わせる、という、とても斬新なアイデアのご提案を、今回サイトリニューアルをお願いした SORA SDS さんからいただき、直ちにその「1 音」の録音が開始されました。
いざ、録音が開始されると、プロデューサー新井敦夫さんの耳は厳しく、たった 1 音(和音アルペジオ)の為の録音は、長時間に及びました。かつての、イタリアでのスカットリーニ先生とのレッスンを思い出しました。 「上手く弾こう」という欲、意思が働くと上手くいかず、ダメ出し続出(笑)。ふと、無意識に弾いた時、「あっ、今の良かった!」と新井さんも私も同時に叫んでいました。
これが禅で言う「無心」の境地というものかしら? ほんの一瞬でも、それを体感できた喜び...。 本業の「うた」で、それを体感したいという夢は、ますますふくらみます。
かくして、エンターページは、フォトアーティスト雨樹一期さんの素敵な撮りおろし作品をまとい、私「出口正子」の幕は完成いたしました。
これからも、どうぞ、出口正子を CLICK!してご訪問くださいませ。
ENTERページへ

2014年2月21日

♪時を超えて、思い出の楽譜に再会!

空10.jpg音楽を学んでいると、声楽であれ、器楽であれ、必ず克服するのに苦労する音(楽譜上では音符と記号)に出 会います。後で振り返ってみると、苦しんだ音が刻まれた楽譜ほど、思い出深い特別な存在になりませんか?私 の場合は、イタリアでついたひとりの先生が、あるアリアの 4 小節の内の 1 音の私の発声が気に入らず、その 1 音だけを 1 年間、週 3 回繰り返し練習したとても苦しい思い出があります。その 1 音とは、プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」の第3幕にある E♭ の音なのですが、その楽譜のことをしばらく忘れていました。 昨年の 12 月、美容・エステティック専門誌「クレアボー」の取材を受け、そのエピソードのことをお話してか らずっと気になって探したところ、やっとその楽譜に再会することができました! 本当に感激しました(*゚▽゚*)  長い時を経て、私の中に眠っていた私と再会したような、そんな不思議な感覚♪ 同時に、音楽の神様から、「初心忘るべからず」という戒めを授かったような、そんなことも感じました。
私にとって音楽は、喜びも、苦しみも、幸せも、戒めも与えてくれる、生きる支えです。今、こうして歌えることに感謝して、今日も、新しい楽譜に向かいます。

♪声楽の心、エステティックに通ず?

kure.jpg美容・エステティック専門誌「クレアボー」77 号(フレグランスジャーナル社刊、1 月 30 日発売号)の「ア ート&ビューティー 美の瞬間」にて、クローズアップ・アーティストとして出口正子が紹介されました。
「エステティック」の語源は、「美を感じる心、審美」なのだそうです。声楽という、美容とは異分野で、「ベ ルカント(美しい声)」を追求している私にとって、どこか根っこの部分にある不思議な共通点を感じました。
業界専門誌なので、一般書店に並んでいる雑誌ではありませんが、私の活動や思いを、とても丁寧にご紹介いただいているので、是非、ご一読ください。(当ホームページ「Archive」のメディア掲載欄に、記事を一部抜粋掲載させていただきました。)
詳細参照 URL “creabeaux”:
http://www.fragrance-j.co.jp/magazine/creabeaux.html

♪別府でのコンサートに向けて「アニマート!」

20回ニューイヤーチラシ.jpg2 月 23 日(日)、大分県別府市の別府国際コンベンションセンター(ビーコンプラザ)・フィルハーモニアホ ールで開催される「ハーモニアス別府 20 周年記念 第 20 回 ニューイヤーコンサート」に出口正子が出演します。
このコンサートは、私が学生の頃からの友人で、別府アルゲリッチ音楽祭の総合プロデューサーを務めていらっしゃる素晴らしいピアニスト、伊藤京子さんとのご縁がつなぐ、記念すべき 20 回目のコンサートです。今回は、来場のみな様に、演奏楽曲をできるだけわかりやすく解説して音楽に親しんでいただく工夫を凝らしています。また、曲目では、親しみのあるナポリ民謡から、オペラで「コロラトゥーラ」と言われる難易度の高いアリアまで、バラエティー豊かな曲目で楽しんでいただくコンサートを目指しています。湯けむりの香りとともに文化が薫るまち、別府に育まれてきたこのコンサートの二十歳の誕生日を、是非、みな様のあたたかいご声援でお迎えください。











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「椿姫」カーテンコール(藤原歌劇団公演)/ 1988/東京文化会館

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「椿姫」(藤原歌劇団公演)/1990/オーチャードホール/ 共演:ジャコモ・アラガル

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「ルチア」(藤原歌劇団デビュー公演/ 1987/東京文化会館

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「アドリアーナ・ルクヴルール」(藤原歌劇団公演)/2005/東京文化会館